便秘の種類とそれぞれの解消法


便秘にはいくつか種類があります。【直腸性便秘】【痙攣性便秘】【弛緩性便秘】などのほか、日本人特有の腸管のかたちが原因で起こるものがあったり、下痢と交互に繰り返したりということもあります。


善玉菌を増やすことで解決が期待できる便秘ですが、その種類と対策について、それぞれ説明します。


腸内環境と便秘


腸内環境が悪化すると便秘になると聞いたことがあると思いますが、なぜ腸内環境と便秘が関係あるのでしょうか。


腸内環境の悪化とは、善玉菌が減って悪玉菌が増えた状態のこと。健康な人の腸内には善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌(ひよりみきん)70%くらいのバランスで腸内細菌が存在するといいます。


そのバランスが崩れて悪玉菌が優勢になった状態が、腸内環境が悪化した状態ということです。


悪玉菌が増えると、便やおならを排泄するための「腸のぜんどう運動」がとどこおり、便が腸内に長く滞留することになります。ぜんどう運動が弱まれば便はでにくくなりますし、便から腸壁と水分が吸収される時間が長くなるほど、便は硬くなってだしにくくなります。


それが便秘です。というわけで、善玉菌を増やして腸内環境を良好にたもつことは、便秘の解消に大きく関係しているのです。


直腸性便秘


直腸性便秘とは、直腸に便がたまっているにもかかわらず便意をもよおさず、便意がないために排泄がおこなわれないという便秘です。


なぜそんなことが起こるのかというと、原因は便意のガマンにあります。ふつう、ぜんどう運動によって直腸付近に便がくると、排便反射というものが起こって便意をもよおすようになっています。


しかし、学校や会社などで便意をガマンして出すタイミングを逃すことを続けていると、便意に対して感覚が鈍くなっていき、最終的には直腸に便が達しても便意をもよおさなくなってしまうのです。


ひどい場合には直腸に栓をしたような状態になることもあり、そういった場合は浣腸や強めの便秘薬などで、いちど無理やりにでもだしてあげることが必要になります。


直腸性便秘の対策としては、なるべく便意をガマンしない、毎日決まった時間にトイレにいく習慣をつけるなどの方法が良いようです。便意をガマンしても良いことはほとんどありませんので、ガマンせずに出すように心がけましょう。


痙攣性便秘


小さくて硬いコロコロ便などが出る、ストレスを強く感じる生活をしているという場合、痙攣性便秘になっている可能性があります。


痙攣性便秘は、腸の一部がストレスによって痙攣をおこし、そこに便がたまって止まった状態になってしまうという症状です。便が止まると水分が奪われて硬くなり、余計に出しにくくなります。


ストレスは自律神経に影響をあたえ、自律神経がつかさどっている腸のぜんどう運動を阻害します。なので、痙攣性便秘を解消するには、ストレスとうまく付き合い、日々の生活にストレス緩和の習慣を取りいれていくことが大事です。


弛緩性便秘


下剤を常用している場合などに起こりやすいのが、弛緩性便秘です。これは、下剤を繰り返し使用したために腸が疲れてしまい、いずれ下剤をつかっても反応しなくなってしまうというものです。


下剤にはセンナや大黄、アロエなどの刺激性成分が含まれています。下剤ではなく便秘薬と称するものにも、同じような刺激性成分がはいいている場合があります。


こういった成分は腸に刺激をあたえて、強制的にぜんどう運動をうながすもの。ですので、使い続けると麻痺してしまい、腸が本来の動きをしなくなってしまうということが起こるのです。


いくら便秘の症状がひどいといっても、週に何度も下剤をつかうことは避けたほうが良いでしょう。週3回ほどの排便があれば下剤をつかう必要はありませんので、それくらいのペースで排便できるような使い方をするのが望ましいです。


もちろん、まずは自力で出せるように努力することが大事。食事や運動、睡眠などに意識して便秘を解消しましょう。それでも長く便がでない状態が続く場合に、はじめて下剤をつかうことにしましょう。


便秘と下痢を繰り返す


便秘と下痢を繰り返してしまうという人も、少なくないようです。なぜそんなことが起こるのかというと、便秘のときに腸ががんばって便を出そうとして、水分を出すからです。


水分を出した結果、便秘が解消したあとに腸内の水分が多い状態になってしまい、便秘のあとに下痢がきてしまうということが起こります。


便秘になると便は硬くなることが多いですが、そんなときはオリゴ糖や多めの水分摂取、マグネシウム製剤の使用など、便を軟らかくするような対策をうちましょう。


下剤や便秘薬の使用、浣腸などは直接的な方法で効果はありますが、あまり腸にとって良いことではありません。それよりも食品などで便がやわらかくなるように工夫をしたほうが、腸にやさしいと思います。


慢性的な便秘を治すのには時間がかかります。数か月や数年スパンで見る必要がありますが、気長に慎重に対策をこうじていくことが大事です。